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2004

october
2004.10.21
第9回 マンスリー・ウィスキー・フォーラム (東京)


●第9回 マンスリー・ウィスキー・フォーラム (東京)
 第9回目のマンスリーフォーラムは、『ケンタッキーとヘレスという地から』というテーマで開催されました。バーボン樽とシェリー樽のそれぞれで熟成させたモルトを比較するばかりでなく、シェリーやバーボンそのものとも比較してしまおうという、とても興味深い企画です。
 まずモルトに先立って、シェリーとバーボンのテイスティングが行なわれました。用意されたものは、オロロソ・シェリー、フィノ・シェリー、そしてソサエティのバーボン2の3種類です。オロロソはドライ・オロロソですが、いわゆる本来のオロロソです。甘いオロロソは、ペドロヒメネス等の甘いシェリーが添加されてある場合が多く、純粋なオロロソとは言えません。オロロソの樽で寝かせたウィスキーは、強い甘みを伴う場合も多いので、ドライなオロロソには戸惑いを感じた方もいらっしゃったようです。
 本日テイスティングさせていただくモルトは、6種類です。 3サンプルずつ2つのフライトに分けて出されます。最初はブラインドでテイスティングしながら、皆さんでコメントを出し合います。そして各フライトの終了時には、3つのモルトの正体を明かしてもらうといった段取りで進められます。
 【サンプル1】 まるで白ワインのように淡い色。ドライで、香りからは甘みは感じられません。潮っぽいニュアンスも感じられ、風味は複雑です。加水すると苦味が強くなります。
 【サンプル2】 鮮やかな金色をしています。奥行きのあるアロマを放っていて、樽香を伴うバニラの香りとグルタミン酸も感じられます。喉越しにややひっかかりが感じられる点は残念です。
 【サンプル3】 薄い麦わら色。ピーティで酸臭も強く、若いカル・イラ(カリラ)にほぼ間違いないでしょう。加水すると、閉じこもっていたアロマが強烈に開きます。美味しい!
 答えは、サンプル1が52.13、サンプル2が119.7、サンプル3が53.75でした。
 【サンプル4】 白ワインのように淡い色。香りからも、ワインのようなニュアンスが感じられます。ボディは軽めですが、糖蜜のような甘みに好感が持てます。この日の6つの中では、最も美味しいと感じました。
 【サンプル5】 綺麗な琥珀色をしています。とてもシェリッシュで、甘い香りをはなっています。やや硫黄臭が強く、はっきりと好き嫌いが別れる風味でしょう。やや喉に引っ掛かりを感じます。
 【サンプル6】 赤みを帯びた琥珀色です。濃厚なシェリー香を放ち、まるでドライフルーツのようです。また、はちみつのようにアクのある甘さが喉に残ります。ボデイも厚く、暖かく長いフィニッシュで締めくくられます。
 答えは、サンプル4が121.1、サンプル5が39.48、サンプル6が73.11でした。最後に、今日飲んだサンプルの中でどれがおいしかったかを問う質問が司会者からありました。結果はかなりばらけましたが、 121.1はよく健闘したといえるのではないでしょうか?
 シェリーやバーボンそのものとの比較でつくづく考えさせられるのは、スコッチはシェリーやバーボン等の樽がなければ美味しく作れないが、どう言う訳かシェリーやバーボンよリも美味しくなってしまうという、ある意味皮肉な現象についてです。“シェリーやバーボンは、スコッチの為に存在している”なんて言ったら、シェリー・ファンやバーボン・ファンに怒られてしまいそうですが・・・。

【会員ナンバー:391J 吉村 宗之】
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